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【書評】あの頃の誰か / 東野圭吾

東野圭吾の小説が好きである。
新刊が出れば買って読んでいる。読み終わると実家に行き、親に渡すことになっている。
1月に過去の訳あり短編作品8作を集めた「あの頃の誰か」が文庫で発売された。

 

あの頃の誰か (光文社文庫 ひ 6-12)

あの頃の誰か (光文社文庫 ひ 6-12)

 

シャレードがいっぱい (90年)
読んでて、バブル期を感じさせる作品でした。
ミステリとしても結構面白かった。

レイコと玲子 (91年)
読んでて、そう言うことだったかといった感じだったが、
やはり最後でやられた感じ。

再生魔術の女 (94年)
これも女性の怖さみたいなものを感じる作品でした。

さよなら「お父さん」(94年)
「秘密」の原作ですね。あっさりしているけど
秘密のエッセンスは十分に感じられた。
こういうのを読めるのは嬉しい。

名探偵退場 (90年)
名探偵シリーズを書くきっかけになった作品。
こういう名探偵をいじる作品も面白い。

女も虎も (97年)
作家同士で適当に題目を与えて書く企画だったようで。
すごい短い作品だけど、面白い。生きるのも辛いな。
虎はウィキペディアで調べたけど
「女房言葉で酒のことをささ(おささ)と呼ぶことを踏まえ、「ささ=笹」「笹に虎は付きもの」という連想から、転じて酔漢のことを「虎(大虎)」と呼ぶ場合がある」
とかかっているのかな。

眠りたい死にたくない (95年)
これまた、短かい。そして、非モテ男子には寂しい作品。

二十年目の約束 (89年)
本人も書いてるが、作品はいいけどタイトルにひねりがないか。



最後に、あとがきとして「言い訳」が書かれている。
エッセイもやめてしまったのでこういう本人の作品についてのコメントが読めるのも嬉しい。
東野圭吾ファンにとっては、楽しい作品と思う。
初心者には普通の作品をオススメします。